11.その他システム
JFN CS-IPシステム
CS-IPシステムはJFNの衛星を使ったネットシステムであり、Aライン、Bラインがあります。
太陽雑音や降雨減衰などにより衛星からの信号が受信困難なときは、IP伝送を使った音声CODECでバックアップするシステムも包含しています。
また、ラインネット以外の番組素材は、JFN情報ネットシステムを使用して、BWF-Jフォーマットの音声ファイルとして搬入されます。
STL
STLとは「Studio Transmitter Link」の略称であり、その装置はマスター室に実装されています。STLそこから2mφの6.7GHz帯パラボラアンテナまで接続されています。パラボラは地上高75mのアンテナタワー上部(地上高70.8m)に設置しています。
STLには、マスターからのデジタル信号が入力され、デジタル信号で送信所まで伝送されます。
(写真) アンテナタワー
標準時計装置
(写真)標準時計装置
放送局では正確な時刻が必要なため、放送局仕様の「標準時計装置」と呼ばれるものが設置されます。 この標準時計装置は標準信号発生部を2式実装し、時刻校正は光テレフォンJJYで対応しています。
放送設備の時刻情報は全てこの装置から発信されています。
MDF
局内の各種回線をまとめ、系統変更などを容易にするため、MDF(配線盤(主配線盤))という設備があります。
MDFはラック室に設置し、放送系のマスター設備と各室間のデジタル信号線、アナログ音声線、タリー(確認信号のこと)や機器制御用の制御線、電話などの構内線、及び映像・RF用の同軸線等収納しています。
端子板は同軸を除いてラッピング端子板を使用し、また正面、背面扉を開けることにより作業効率を上げています。
また、NTT回線立ち上げ端子もこのMDFに収納しています。
(写真)MDF
ネットワーク
LANを大きく分けるとマスター系、DAW系、EDPS系、一般OA系、スタッフ系、財務系があります。
マスター系はマスターシステム用のクローズドなネットワークとなっており、セキュリティ対策がなされています。DAW系はラック室に設置されたABMサーバ群を中心に、EDPS系を含めたネットワークで完全2重化され、APSシステム、DAFシステム、JFNシステムに接続されています。 DAW系はマスター、スタジオなど放送系は1000Base(ギガイーサ)で、その他は100Baseで構築されています。
予備送信機
出力300Wの予備送信機は、中之島の旧社屋からの移設です。
アンテナはSTL同様アンテナタワーに取り付けられています。
01. 建物・ロビー
02. スタジオエリア
03. スタジオの音響
04. 放送システムの基本設計
05. ABMシステム
06. DAW
07. DAWを使った制作
08. APS・マスター設備
09. DAFシステム
10. スタジオの機器
11. その他システム
12. 送信所・中継局
13. 電源設備
14. 空調・消火設備
15. 終わりに