9/1(金)FLAP ENT:知らなきゃいけない
1994年、中央アフリカのルワンダで、実際に起こった“3ヵ月で100万人もの人々が殺された大量虐殺事件”にもとづいた作品「ホテル・ルワンダ」
世界で数多くの賞を受賞し、2004年度のアカデミー賞では主要3部門にノミネートを果たしました。
日本では長い間、公開のメドが立たずにいましたが、有志による熱心な署名活動が実を結んで、晴れて公開が実現しました。
はじめに東京で公開されてから、7ヶ月が過ぎ、すでにDVDも発売されていますが、今後も全国での公開が決まっているという異例の作品です。
《ストーリー》
1994年、ルワンダの首都キガリ。多数派のフツ族と少数派のツチ族の内戦がようやく終息。
しかし、依然として街は不穏な空気に包まれていた。
フツ族の民兵グループが市内を威圧的に練り歩き、ラジオでもツチ族の非難が繰り広げられている。
ベルギー系の高級ホテル“ミル・コリン”で働く有能な支配人ポールは、穏健派のフツ族。
民兵たちのやり方を嫌悪していたが、ツチ族の妻をもつため、それを表に出す事はできません。
ある晩、家に帰ると、妻・子供、そして命からがら逃げてきた知人たちが暗闇の中に身を潜めていた。
ラジオからは「フツ族大統領がツチ族に殺された」という情報が流れていたが、フツ族大統領がツチ族と和平協定に応じたのでそんな事はないはず・・・
しかし、町中では、ラジオの報道を鵜呑みにしたフツ族が、武器を手にツチ族を襲撃しはじめていた。
海外資本であり、国連兵士もガードするホテル“ミル・コリン”には、命からがら逃げ延びてきた人々が続々と集まり難民キャンプのようになっていた。
カメラマンが撮った映像が世界中で放映されても、人々は“怖いね”と言うだけ。
国連のオリバー大佐にもカメラを向けるが、「我々は平和維持軍だ、仲裁はしない」と繰り返すことしかできない。
ベルギーの国連軍が到着しても、ルワンダ人を助けるためではなく、犠牲者の出ている国連兵士や職員、そしてルワンダにいる外国人を退去させるためのものだった。
それでもポールは、家族と避難民たちを守るため、あらゆる手を尽す。
そしていつしか、ホテルの難民は1268人に膨れ上がっていた……。
この事実、たった10年ほど前の話なんです。なのに知らないことばかり・・・。
所詮、私たちも“怖いね”と言うだけの側の人間なのです。
いろいろ考えさせられる作品。知るだけで、見て良かったと思うはずです。
『ホテル・ルワンダ』は、
9月2日~15日 千里セルシーシアター
9月13日~26日 パルシネマ こうしえん
9月23日~29日 OS名画座 で公開になります。